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hacogaki

ウェブとアニメとマンガと小説。ときどき私事。

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アニメ『SHIROBAKO』の名言・セリフから学ぶこと

SHIROBAKO イントロダクション (JUMP j BOOKS)

アニメ『SHIROBAKO』、少し遅れましたが最終話まで観終わりました。

個人的にP.A.WORKSさんのアニメは大好きな作品多いし、さらには『花咲くいろは』に続く「働く女の子シリーズ」第2弾ということで、かなり期待はしていたんですけど。

いやあ、最高でしたね。めちゃめちゃおもしろかった。
ストーリー良し、キャラクター良し、作画良し、声優良し。
僕の大好きなP.A.さんが帰ってきてくれた!と欣喜雀躍。


ちなみに前作のグラす……ぐら……ぐらすり………

ちょっとタイトルが思い出せませんが、あの前作の唐突な当たり前の孤独アニメは、このSHIROBAKOをよりおもしろく見せるための布石だったということですかね。どうなんでしょうかね。


とまあ、冗談はさておき。
このアニメ『SHIROBAKO』は個人的に印象的なセリフが結構多くて、考えさせられるようなこともしばしばありしました。

アニメ業界で例えてるけど、これはどの会社でも、どんな職業でも同じことが言えるよなーとか思ったりすることもあって。

なので今回はアニメ『SHIROBAKO』を名言・セリフと共に振り返りながら、僕の思ったことを徒然と書いていきます。
ちょっと長いので「えくそだすっ!」編のみ。
(また時間があれば「第三飛行少女隊」編の記事を書きます)

キャラクターのセリフから、みなさんも何かしら感じ取ってくれると嬉しいです。

※ネタバレあるので、全話視聴済みの人向けです。

第03話『総集編はもういやだ』

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もっとなんでも言ってくれていいから、一人で抱え込まないで。失敗しないで成長した制作なんて、俺知らないもんね。(本田 豊)

慣れない作業にてんやわんやな宮森に対して、デスクの本田が言ったセリフ。
これはどんな仕事にも同じことが言えると思う。

始めからすべて上手くこなす人なんていない。
世界で活躍するプロフェッショナルも、何度も失敗して、その失敗から多くを学んで、今がある。

「失敗は成功のもと」というのはありきたりな言葉だけど、意義深い言葉だと思う。


また最終話まで観たあとにこうして見返すと、宮森の初々しさがどこか新鮮。
物語の中で随分と成長したんだなあ、と改めて感じる。

そしてこの第3話では宮森がいろんなトラブルに巻き込まれてパニックになるが、それを上手くフォローするのが先輩制作の矢野エリカ。
原画マンへの適切な対応を教えたり、宮森に圧をかける本田を諫めたり、パニクってる宮森を屋上に呼んで勇気づけたり。

以下、宮森に対する矢野の言葉

「ちょっと落ち着きな。タローみたいにいっつものほほんとしてるのは別だけどさ」
「宮森が動いてこそ、4話はカンパケるんだよ」
「アニメは一人で作ってるんじゃないんだよ、アニメ制作はチームワークなんだ」

最後には 「良かったねみゃーもり。もう9話は心配いらないよ」

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と、この笑顔。

どんだけ出来た先輩ですか。結婚してください。

物語を通じての宮森の成長は、矢野エリカという先輩の後ろ姿があってこそなんだろうなーとか思った。

第04話『私ゃ失敗こいちまってさ』

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いいなあ。仕事のことで悩めるなんて、ちゃんと仕事してるってことだもん。私なんてまだ大したことやってないし。(坂木 しずか)

居酒屋で仕事の悩みを打ち明ける宮森や絵麻に対する、ずかちゃんのセリフ。
名言ではないだろうけど、すごく印象に残った言葉。

このシーンの数日前、人生初の声優オーディションで思ったような成果が出せなかったずかちゃん。

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夢に向かって順調に歩みを進めている仲間と、大きな仕事を掴めずに足踏み状態の自分を比べて気落ちする。それを気遣う宮森たち。

お酒の力でテンションを上げるずかちゃんに、同情してしまった人も多いんじゃないでしょうか。

「努力しているのに成果が出ない」、そんな日が続くとやっぱり自信なくすし、モチベーションも上がらないと思う。 そして夢に対する憧れや熱意が強い人ほど、その反動は大きい。

「これは自分に向いてないのでは?」「このまま続けても時間の無駄なのでは?」とか考えだして、ほとんどの人がそれを諦める。

そういう後ろ向きな思いが、この時のずかちゃんにあったかは分かりませんが、諦めずに自分を信じて夢を追った結果が第23話のあのシーンに繋がったんだと思う。

第05話『人のせいにしているようなヤツは辞めちまえ!』

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上手くいかないことを人のせいにしているようなヤツは辞めちまえよ!(北野 三郎)

「3Dアニメに仕事をとられている」と愚痴をいう遠藤に対して、先輩アニメーター北野が一喝したセリフ。

なんというか、耳が痛い。

タローとかいう馬鹿のせいで、アニメーターの遠藤と3D監督の下柳が対立してしまったようなもんなんですが、このときの遠藤の気持ちもよく分かる。

僕はウェブデザインやウェブ制作を生業にしてますが、今や知識がない人でもホームページが作れるサービスはたくさんあって。そういったサービスがローンチされる度に、業界では「仕事がなくなる」だとか「業者つぶし」だとかの声が挙がるわけです。

僕も真新しいサービスが出るたびに、おいおいマジかよ、とか思ったりしてました。

北野さんは次のようなことも言ってます。

お前の描く絵が通用しなくなっても、技術を活かす方法はあるんじゃないのか?鉛筆がタブレットに代わっても、センスは必要とされる。まあ、お前も勉強してみればどうだ?(北野 三郎)

自身の提供するサービスや商品を脅かす、新しいモノが出てきたときに、どうしてもネガティブな方に考えがち。

そんな状況でも生き残っていける人って、周りがぐちぐち言ってる間に、自分の持っている技術を活かす方法を、必死になって模索している人たちなんだと思う。
だから時代の流れの変化にも柔軟に対応が出来るんだと。

なので、上手くいかないことを人のせいにしてる人は辞めちまえ、なのです。

遠藤と一緒に自分も説教食らった気分でした。頑張ります。

第06話『イデポン宮森 発動篇』

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「声優になりたかったころの気持ち、思い出したよ」(坂木 しずか)


「そういう作品見ると、モチベーション上がるよね〜、この仕事やりたいって思ってたころ思い出して。私の場合はビューティードリーマーかな」「私は『山はりねずみアンデスチャッキー』です!」(瀬川 美里&宮森 あおい)


「絵に描いた世界であそこまで描けるんだと思ったなあ、一個人の希望とか幸せなんて関係ない、そんな壮大なスケールの作品に参加したい。そう思ってアニメの仕事を選んだんだよな」「あの映画を観て、僕もそう思いました」(遠藤 亮介&下柳 雄一郎)

初心忘れるべからず。

自分がその仕事を始めるきっかけとなった出来事、その夢を追うきっかけとなった作品があると思います。
煮詰まった、上手くいかないって人は、一度それを思い返してみては?

第07話『ネコでリテイク』

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早く描くには巧くなる。巧く描くにはいっぱい描く。いっぱい描くには早く描く。技術とスピードは実は全く別の問題でね。年とって技術を身につけても、一日に描ける量はそうは変わらない。むしろスピードは落ちていく。(杉江 茂)

原画を丁寧に描こうとすると量が描けない。だが早く描こうとすると巧く描けない。
そんなジレンマを抱える絵麻に対する、ベテランアニメーター杉江のセリフ。

クリエイターにとって、このクオリティとスピードのジレンマはつきもの。
新米のころには「遅くてもいいから、質を落とすようなことはするな」なんてことを言われたりするけど、いつまでもその言葉に甘えてちゃいけない。

一定のクオリティを保ちつつ、まずは制作のスピードを上げていく。(これは意識するだけでだいぶ違う)
そうすれば数をこなした分、クオリティは自然と上がっていく。

クオリティとスピードの両方が評価されている人が、一流のクリエイターなんだとか思った。

第08話『責めてるんじゃないからね』

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「まなぶ」って言うのは「まねぶ」っていうじゃん?みんな最初は誰かの真似。おんなしおんなし。(井口 祐未)

リアルな猫を描けずに苛立つ絵麻を、散歩に誘う総作画監督補佐の井口。
その散歩中に言った、井口から絵麻へのアドバイス。

かのピカソだって「芸術とは盗むことだ」と言ってます。
真似をすることが恥だと思われる人もいますが、どんな天才も最初は他人の真似事から入ってるもの。
巧い人を真似て、良いところを吸収して、基礎が固まったらそれから自分らしさを考えていけばいい。

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また井口いわく「隠し球」であるこの並木道は、小笠原(ゴスロリ様)から教えてもらった場所であり、その小笠原は杉江に教えてもらった場所らしい。
同じような悩みを誰もが経験して、同じように誰かに声をかけてもらって、そうして壁を乗り越える。

世代を通じて継承していくべきものは、なにも技術だけじゃない。
縦の繋がりってすごい大事だと思った。

第09話『何を伝えたかったんだと思う?』

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売り上げなんか気にしてやりたいことブレたら、良いもの作れませんよ?(高梨 太郎)

まさかのタローが、良いこと言ってる。その通りだと思う。

人を楽しませることに意識もってかれすぎて、自分が楽しむことを忘れてたら見つめ直すべきかも。
やりたいことをやるために、その職に就いてるのに、やりたいことをしないってのは矛盾してる気がするし。

まあ会社という組織である以上、売り上げを度外視してやりたいことやればいいってわけではないんですけど。

第12話『えくそだす・クリスマス』

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この12話目が、「えくそだすっ!」編の最終話にあたるわけですが。
ベテランアニメーター杉江さんが格好よすぎる。

杉江さんは「画風が近年の萌え系作品には合わない」と評されており、『えくそだすっ!』の制作には参加していなかったんですが、宮森から依頼されて最終話の作画に参加することに。

菅野からは「天才」と言われ、小笠原が「勉強させていただきます」と師と仰いでるような様子からも、杉江さんの実力が伺えますよね。

すごく個人的な感想なんだけど。
なんていうかさ。


この杉江さんみたいなキャラ、すごくいいよね。

なんだろう、こうさ。
作中で目立ってないけど、実はすごい人、みたいなの。

まあムサニの最古参で大ベテランだから、スゴい人なんだろうなーとは思ってたんだけど。
その予想していた実力を遥かに超える杉江三日伝説というエピソード。


杉江は宮森に感謝の言葉を告げて、自らの態度の反省を吐露します。

今風の絵が描けないだなんて言って、孤高の職人を気取ってたんだねえ。自分にもまだやれることがあるんだと分かってとても嬉しいんだよ。ありがとう。(杉江 茂)


そして、菅野から『山はりねずみアンデスチャッキー』のオープニングを杉江一人で手がけたというエピソードを聞いた宮森は、杉江本人に作品のファンであったことを告げます。

宮森さんがアンデスチャッキーを観て笑顔になってくれたのなら、こんな嬉しいことはないよ。(杉江 茂)


そう言ったあとの宮森の笑顔。

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ぐうかわ。


また杉江さんは第8話で次のようなことを言っています。

食べていくのも大事だけど、何のために描くかって考えるのも大事だよね。


好きなことをして食べていけるのは幸せなことだ。だけど、そのうち描くだけじゃ物足りなくなってくる。何か新しい目標が必要になってくるんだ。


「世界中の子供たちが笑顔になってくれたら」僕はそう思いながら描いている。

世界中の子供たちを笑顔にする。
それがアニメーターとしての役割、自分の目標だと絵麻に話しています。

つまり宮森がアンデスチャッキーのファンだったことも、今こうしてぐうかわ笑顔を見せてくれることも、杉江さんにとって本懐を遂げた証なわけです。
物語の登場人物ですが、すげえ感情移入しちゃって、杉江さん本当に嬉しいだろうなあと心から思いましたよ、ぼかあ。

これからも世界中の子供たちをぐうかわ笑顔にしていってほしいと思います。





そしてこの第12話には言わずと知れた名シーンがありますよね。
そうです、ラストシーンです。



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興津さんぐうかわ。











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