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東野圭吾のおすすめ小説5選|本格派ミステリーから感動作まで超厳選して紹介する

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多くの名作を世に送り出している日本人作家、東野圭吾。
普段あまり本を読まない人でも、その名前は聞いたことがあるんじゃないでしょうか。

「そんなにおもしろいのなら一度読んでみようか」と思って書店に足を運んだ人は戸惑ったかもしれません。

というのも東野作品。めちゃくちゃ数が多い。
調べてみると、今や80作品を超えているみたいです。

どれから手をつけていいか分からないというのは、もはや「東野あるある」。

というわけで今回は東野圭吾のおすすめ小説を5作品紹介します。
どちらかというと、初めて手を伸ばそうという人向けにピックアップしました。

※もちろんネタバレなしです。

仮面山荘殺人事件

8人の男女が集まる山荘に、逃亡中の銀行強盗が侵入した。外部との連絡を断たれた8人は脱出を試みるが、ことごとく失敗に終わる。恐怖と緊張が高まる中、ついに1人が殺される。だが状況から考えて、犯人は強盗たちではありえなかった。7人の男女は互いに疑心暗鬼にかられ、パニックに陥っていった……。

東野圭吾、まずはコレ

山荘を舞台とした本格ミステリー作品。
テンポよく物語が進んでいき、自然と作品に引き込まれる。ラストにはものの見事に騙されます。

ミステリー好きな人にはオチが予想できてしまうかもしれないけど、真相に向かっていくプロセスがおもしろく、物語構成も緻密に練られており読ませます。
ページ数も少なめで、わりかしライトなミステリーだと思うので、東野圭吾初心者だけでなくミステリー作品初心者にもおすすめ。

スカッと騙されたい人は是非。

ナミヤ雑貨店の奇蹟

悪事を働いた3人が逃げ込んだ古い家。そこはかつて悩み相談を請け負っていた雑貨店だった。廃業しているはずの店内に、突然シャッターの郵便口から悩み相談の手紙が落ちてきた。時空を超えて過去から投函されたのか? 3人は戸惑いながらも当時の店主・浪矢雄治に代わって返事を書くが…。次第に明らかになる雑貨店の秘密と、ある児童養護施設との関係。悩める人々を救ってきた雑貨店は、最後に再び奇蹟を起こせるか!?

時代を超越して起きる奇蹟の物語

奇蹟と感動のファンタジー作品。
過去と現在、二つの時間軸が郵便口に投函される「悩み相談の手紙」によって紡がれていく。
一作品の中に心温まるエピソードが多く詰まったオムニバスのような作品。

散りばめた伏線を丁寧に回収していき、最後には全てが繋がり一つの壮大な物語に。
東野作品は最後にモヤッとさせられるものも多いけれど、本作は気持ちよく読み終えることができ、読後には得も言われない余韻が残ります。

東野作品で感動したいのなら間違いなく本作。
また「時生」が好きで、本作を未読の方は是非読んでほしい。好みだと思います。

容疑者Xの献身

天才数学者でありながら不遇な日日を送っていた高校教師の石神は、一人娘と暮らす隣人の靖子に秘かな想いを寄せていた。彼女たちが前夫を殺害したことを知った彼は、二人を救うため完全犯罪を企てる。だが皮肉にも、石神のかつての親友である物理学者の湯川学が、その謎に挑むことになる。

ガリレオシリーズ初長編にして最高傑作

テレビドラマも大ヒットだった「ガリレオ」シリーズ。
中でも本作は映画化されました。

本作はあらかじめ読者が犯人を知った状態で話が進むため、犯人探しのミステリーとは異なります。
ただ犯人が使用したトリックは最後まで伏せられており、物語の最後にそれが明かされます。

このトリック、予想できた人はいるんでしょうか。マジで驚愕です。
先の気になるストーリー展開に、読む手が止まらなくなること間違いなし。
これはもう多くを語るというより、とりあえず読んでくれ、としかいえない。

僕もそうだったんですが、ガリレオシリーズの入門として本作から入ってもいいと思う。
ちなみに映画ですでに観ている人でも十分に楽しめると内容だと思います。

手紙

強盗殺人の罪で服役中の兄、剛志。弟・直貴のもとには、獄中から月に一度、手紙が届く…。しかし、進学、恋愛、就職と、直貴が幸せをつかもうとするたびに、「強盗殺人犯の弟」という運命が立ちはだかる苛酷な現実。人の絆とは何か。いつか罪は償えるのだろうか。

「殺人」という罪の重さ

もしも身内が、あまつさえ兄弟が、殺人を犯してしまったら……。
殺人犯の兄を持った弟の、壮絶な人生を描いた作品。

現実にも殺人事件は所々で起きているけれど、その犯罪が加害者側(罪人の親族など)に及ぼす影響を考える人は少ないと思う。
本作はそちら側に視点を置いており、犯罪者家族の苦悩を深く掘り下げて描いている。

「差別」や「偏見」によって様々な可能性を閉ざされる主人公。
メッセージ性のある文言や台詞も多く、非常に考えさせられる。

少し重ためな話ですが、誰しもがなかなか向き合うことのないテーマでもあります。
そういう意味でも読んでほしい作品。

秘密

妻・直子と小学5年生の娘・藻奈美を乗せたバスが崖から転落。妻の葬儀の夜、意識を取り戻した娘の体に宿っていたのは、死んだはずの妻だった。その日から杉田家の切なく奇妙な“秘密”の生活が始まった。

二度と読み返したくない傑作

娘の体に妻の魂が宿ってしまう、一種の「入れ替わり」もの。
妻として接しているものの、容姿が娘であるからこそ生じてくる主人公の悩みと葛藤。娘の体で第二の人生を歩むことで、妻の心に次第に芽生えていく新たな感情。
両者の心の動きが非情にリアルに、丁寧に描かれており一息に読ませる。

二人のすれ違いは読んでいておもしろく、どこか切なくもあり、そして物語が進むにつれてもどかしくなっていき、ラストには……。

僕にとって大好きな東野作品であって、ある種のトラウマでもある作品。
読んでおいてよかった名作だけど、読み返したくはない。

本作を読んで「秘密」の意味を知った人には、この気持ちも分かってくれるんじゃないでしょうか。

まとめ

以上!東野圭吾のおすすめ小説5作品でした!

正直めちゃくちゃ迷った。

特に「白夜行」「流星の絆」「新参者」は最後の最後まで迷った。

いっそのこと10選にしようかとも思ったけど、そうすると結構記事が長々となっちゃう気がして断腸の思いで5選に留めた。
その方が選び抜かれた感あっていいと思うし。

この記事を読んで、そしてここに挙げている作品を読んで、それからまんまと東野ワールドに翻弄された方は、他作品も是非手にとってみてください。

あくまで僕個人の独断で選んだ5作品だけれど、一般的に評価されてる人気作が知りたい方はこんなものもある。

ではでは。