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必ず騙される!どんでん返しが凄いおすすめのミステリー小説10選

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僕は小説をよく読むけれど、その多くはミステリー小説。
中でも予想だにしないオチが待ち構えていて、物語の全てがひっくり返るような所謂どんでん返しのあるミステリーが大好き。

ということで今回は誰もが騙される、どんでん返しミステリー小説を10作品厳選してご紹介!とにかく騙されたい人向けに選びました!

気になる作品があれば是非手に取って、思う存分騙されてください。

※もちろんネタバレなしですのでご安心を。

十角館の殺人 / 綾辻 行人

十角形の奇妙な館が建つ孤島・角島を大学ミステリ研の7人が訪れた。館を建てた建築家・中村青司は、半年前に炎上した青屋敷で焼死したという。やがて学生たちを襲う連続殺人。ミステリ史上最大級の、驚愕の結末が読者を待ち受ける! 1987年の刊行以来、多くの読者に衝撃を与え続けた名作が新装改訂版で登場。
(出典:十角館の殺人〈新装改訂版〉 「館」シリーズ (講談社文庫)

定番中の定番。

綾辻行人氏の”館シリーズ”第一作目にして最高傑作。今を活躍する多くのミステリー作家に影響を与えたとされています。
数々のミステリー小説を読んできたつもりだけど、本作を超える作品とはいまだに出会えていない。
それほど初読時の衝撃はすごかった。

本作に関してはもはや説明不要でしょう。もし未読の方がいれば必ず読むべし。
これを読まずしてミステリーは語れまい。

殺戮にいたる病 / 我孫子 武丸

永遠の愛をつかみたいと男は願った―。東京の繁華街で次々と猟奇的殺人を重ねるサイコ・キラーが出現した。犯人の名前は、蒲生稔!くり返される凌辱の果ての惨殺。冒頭から身も凍るラストシーンまで恐るべき殺人者の行動と魂の軌跡をたどり、とらえようのない時代の悪夢と闇を鮮烈無比に抉る衝撃のホラー。
(出典:殺戮にいたる病 (講談社文庫)

こちらも定番。
長く語り継がれる衝撃のラストシーンは圧巻。僕にとっては一種のトラウマでもある。

再読するとあらゆる場面に罠が仕掛けてあり、読者を巧みにミスリードさせている。 著者の手のひらでまんまと躍らされていたと気づかされる。

猟奇的な描写が多くなかなかグロいので、苦手な人は気をつけた方がいい。
ただそれを理由に読まないのは間違いなくもったいない。

イニシエーション・ラブ / 乾 くるみ

僕がマユに出会ったのは、代打で呼ばれた合コンの席。やがて僕らは恋に落ちて…。甘美で、ときにほろ苦い青春のひとときを瑞々しい筆致で描いた青春小説―と思いきや、最後から二行目(絶対に先に読まないで!)で、本書は全く違った物語に変貌する。「必ず二回読みたくなる」と絶賛された傑作ミステリー。
(出典:イニシエーション・ラブ (文春文庫)

あらすじにも書かれていますが、二度読み必須のミステリー。

これほどのトリックを仕掛けておいて、オチに辿り着くまで甘く切ない恋愛小説として読み進められるのがすごい。 最後まで読んでしまうと再読するのはもはや必然。

人物の何気ない会話や、背景描写、登場する小道具の一つひとつがトリックとして機能していたことを再読で思い知らされる。 先に紹介した『十角館の殺人』も作中に登場します。

映画化もされてますが、僕はぜひとも原作を勧めたい!
映画の前にまずはこちらを!

向日葵の咲かない夏 / 道尾 秀介

夏休みを迎える終業式の日。先生に頼まれ、欠席した級友の家を訪れた。きい、きい。妙な音が聞こえる。S君は首を吊って死んでいた。だがその衝撃もつかの間、彼の死体は忽然と消えてしまう。一週間後、S君はあるものに姿を変えて現れた。「僕は殺されたんだ」と訴えながら。僕は妹のミカと、彼の無念を晴らすため、事件を追いはじめた。あなたの目の前に広がる、もう一つの夏休み。
(出典:向日葵の咲かない夏 (新潮文庫)

この記事で紹介する10作の中でも、異様な世界観を放つ本作。しかしながらどっぷりハマると抜け出せない、これぞ道尾ワールド。

全体的に重く暗い雰囲気の話ですが、最後まで読み込ませる文章力は流石の一言。 読めば読むほど読者の頭には数々の謎と疑問が生まれ、類を見ない大仕掛けによってそれらは一気に解消されます。

読者によってかなり評価が分かれる作品であり、確かに人は選ぶとは思う。 ただ僕にとっては間違いなく傑作。気になったのなら読んでほしい。

葉桜の季節に君を想うということ / 歌野 晶午

「何でもやってやろう屋」を自称する元私立探偵・成瀬将虎は、同じフィットネスクラブに通う愛子から悪質な霊感商法の調査を依頼された。そんな折、自殺を図ろうとしているところを救った麻宮さくらと運命の出会いを果たして―。あらゆるミステリーの賞を総なめにした本作は、必ず二度、三度と読みたくなる究極の徹夜本です。
(出典:葉桜の季節に君を想うということ 本格ミステリ・マスターズ

まずタイトルが良い。僕はタイトルに惹かれて買ったまである。

トリック云々についてはこれまた人によってかなり評価が分かれているけど、内容ともかくとして確実に騙されるトリックではある。 むしろこの仕掛けに気づけた人はそういないのではなかろうか。

どんでん返しの部分を除いても、ストーリーが魅力的で楽しめる。ただ主人公は好みが分かれるかもしれない。
なかなかハードボイルドな作品なので、そういうのが好きな人にもおすすめのミステリー小説。

ハサミ男 / 殊能 将之

美少女を殺害し、研ぎあげたハサミを首に突き立てる猟奇殺人犯「ハサミ男」。三番目の犠牲者を決め、綿密に調べ上げるが、自分の手口を真似て殺された彼女の死体を発見する羽目に陥る。自分以外の人間に、何故彼女を殺す必要があるのか。「ハサミ男」は調査をはじめる。精緻にして大胆な長編ミステリの傑作。
(出典:ハサミ男 (講談社文庫)

猟奇的殺人犯「ハサミ男」が次の標的について調べていると、その標的であった少女の死体を見つけることになる。 しかもその少女はハサミ男と全く同じ手口によって殺害されていた。一体誰が、何のために?
物語の序盤から一気に引き込まれる。

全ての謎が解けて思い知らされる、著者の圧巻の物語構成力には心底驚嘆する。 また硬質でキレのある文体で物語を二転三転と転がしていくため、ついつい時間を忘れて読みふけてしまうこと間違いなし。

あの得も言えないめくるめく体験は本書でしか味わえない。是非一読を。

仮面山荘殺人事件 / 東野 圭吾

八人の男女が集まる山荘に、逃亡中の銀行強盗が侵入した。外部との連絡を断たれた八人は脱出を試みるが、ことごとく失敗に終わる。恐怖と緊張が高まる中、ついに一人が殺される。だが状況から考えて、犯人は強盗たちではありえなかった。七人の男女は互いに疑心暗鬼にかられ、パニックに陥っていった…。
(出典:仮面山荘殺人事件 (講談社文庫)

どんでん返しミステリーと事前に聞いていたので、ではそのトリックを暴いてやろうと構えて読んだつもりが、まんまと引っかかってしまった。
そう来たか!

ストーリーは至って明瞭。かつテンポよく展開していくのでミステリーとしては非常に読みやすい。ページ数も少ないのでミステリー初心者でも手に取りやすい作品。 緊迫した人物の心理描写と、徐々に盛り上がっていくサスペンスがページをめくる手を加速させる。そして最後に待ち構えるトリックに、ものの見事に騙されます。

僕はこの作品、東野圭吾の隠れた名作だと思っている。(言うほど隠れてないが) スカッと騙されたい人は是非。

ロートレック荘事件 / 筒井 康隆

夏の終わり、郊外の瀟洒な洋館に将来を約束された青年たちと美貌の娘たちが集まった。ロートレックの作品に彩られ、優雅な数日間のバカンスが始まったかに見えたのだが…。二発の銃声が惨劇の始まりを告げた。一人また一人、美女が殺される。邸内の人間の犯行か?アリバイを持たぬ者は?動機は?推理小説史上初のトリックが読者を迷宮へと誘う。
(出典:ロートレック荘事件 (新潮文庫)

人里離れた別荘で起きる連続殺人事件。舞台は先に紹介した『仮面山荘〜』と似てますね。

筒井康隆というとSFのイメージが強いけれど、こんな本格ミステリーも書けるなんてただただ脱帽。 トリックの所謂「答えあわせ」の部分では何度もページを行ったり来たりしてしまいました。

ここまで紹介した作品を読んでいる方、ミステリーに慣れている方ならトリックに気づくかもしれません。 ページ数が少なく文体も軽やかで読みやすいので、あまり本を読まない人にもおすすめ。

噂 / 荻原 浩

「レインマンが出没して、女のコの足首を切っちゃうんだ。でもね、ミリエルをつけてると狙われないんだって」。香水の新ブランドを売り出すため、渋谷でモニターの女子高生がスカウトされた。口コミを利用し、噂を広めるのが狙いだった。販売戦略どおり、噂は都市伝説化し、香水は大ヒットするが、やがて噂は現実となり、足首のない少女の遺体が発見された。衝撃の結末を迎えるサイコ・サスペンス。
(出典:噂 (新潮文庫)

あらすじから陰鬱なストーリーを連想するかもしれないけれど、手に取ってみると実に読み心地が良い作品。 これは著者の持つ高質なキャラクター造形のもってなせる業だと思う。特に本作で重要な鍵を握る女子高生たちと、彼女らの放つ奇怪な言葉についていけない刑事の掛け合いには笑ってしまう 。

ミステリー好きなら犯人には存外すぐにたどり着くかもしれないが、本書の最大のセールスポイントはそこではない。 巧みに伏線を回収し、事件が収束していき、読者が一息つこうとしたところで……。

本書の帯にも書かれていますが、ラスト一行、衝撃です。

アヒルと鴨のコインロッカー / 伊坂 幸太郎

大学入学のため引っ越してきたアパートで、最初に出会ったのは黒猫、次が悪魔めいた長身の青年。初対面だというのに、彼はいきなり「一緒に本屋を襲わないか」と持ちかけてきた。標的は――たった一冊の広辞苑。僕は訪問販売の口車に乗せられ、危うく数十万円の教材を買いそうになった実績を持っているが、書店強盗は訪問販売とは訳が違う。しかし決行の夜、あろうことか僕はモデルガンを持って、書店の裏口に立ってしまったのだ! 四散した断片が描き出す物語の全体像とは? 注目の気鋭による清冽な傑作。第25回吉川英治文学新人賞受賞作。
(出典:アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)

あまり「どんでん返し」というイメージがない伊坂幸太郎ですが、これにはやられた。

現在と過去、二つの時間軸が平行して物語が進んでいき、ラストに全てが繋がります。
散りばめた伏線を丁寧に回収していくところは流石の一言。お手本のような群像劇に仕上がっています。

クセのあるキャラクターに独特のセリフ回し、伊坂ワールドも存分に楽しめる。 伊坂幸太郎の入門書としてもおすすめの作品です。

まとめ

以上、どんでん返しが凄いおすすめのミステリー小説10選でした!

いかがでしたでしょうか?
どれも名の知れた名作なので、ミステリーを好きにとっては新鮮味がなかったかもしれませんねー。

少しでも気になった作品があれば、是非一読を!

ではでは